自己資本比率とは?
自己資本比率とは、自己資産(返済不要な資本)が総資本の何%あるのかを表す数値です。
自己資本比率の目的
自己資本比率では、会社の安全性をがわかります。
自己資本比率が高い場合
自己資本(返済不要な資本)が多いため、倒産しにくい、経営が安全している会社だとわかります。
自己資本比率が低い場合
負債(返済しなければならない資本)が多いため、経営が不安定な会社だとわかります。
自己資本比率の計算式
自己資本とは
自己資本とは、返済する必要がない資金で、賃借対照表の純資産のことです。
自己資金の項目
資本金・・・・・株主から集めた資金で、資本金とした部分
資本剰余金・・・株主から集めた資金で、資本金としない金額
利益剰余金・・・利益の蓄積
総資本とは
総資産とは自己資本+負債が総資本です。
総資本の項目
流動資産・・・1年以内に現金になるもの(現金・売掛金・受取手形など)
固定資産・・・1年を超えて使用したり、保有する資産(建物・ソフトウェア・有価証券など)
繰延資産・・・支出で、年度を超えても費用化が認められているもの(創立費・新株交付費・開発費など)
他人資本
他人資本とは、外部から借り入れした資本です。
他人資本の項目
・流動負債・・・1年以内に支払う債務(支払手形・買掛金・短期借入金など)
・固定負債・・・1年以内に支払わない債務(社債・長期借入金・繰延税金負債など)
自己資本比率の目安
30%~49% | 安定してる会社 |
50%~69% | 良好な会社 |
70%~ | 理想的な会社 |
上の表からわかるように自己資本比率が30%以上の会社が安定している会社となります。
また業種によってもかなり自己資本比率は変わってきます。固定資産が少なく、流動資産・売掛金などが多い業種は、自己資本比率が低くなります。
建設業 | 約40% |
製造業 | 約45% |
情報通信業 | 約55% |
運送業 | 約35% |
卸売業 | 約40% |
小売業 | 約36% |
不動産業 | 約36% |
学術研究業 | 約55% |
宿泊業、飲食業 | 約18% |
サービス業 | 約34% |
上記が業種の別の平均になります。業種別の自己資本比率より高いと安全性が高いです。
自己資本比率を改善する
自己資本比率を改善するには
・総資産を減らす
・負債を減らす
・増資
・利益を上げる
必要があります。
総資産を減らす
総資産を減らすためには、回収不可能な債権の処分、不要な在庫処分、不要な固定資産売却などを行い、資産を見直し、総資産を減らす。
負債を減らす
不要な固定資産売却などを行い、借入金の繰り上げ返済をして、負債を減らす。
増資
増資、DES(債務の株式化)を行い、自己資本を高める。
利益を上げる
利益を継続的に上げていき、自己資本を高めてる。
まとめ
自己資本比率は、簡単に計算でき、会社の安定性がわかります。今すぐに自己資本比率を求めましょう。自己資本比率を高めることにより、会社の倒産リスクを下がるので、銀行からの借入の審査がすぐ下りたり、低い金利で借りれるようになる。また取引先からの信用も上がる。自己資本比率を高めるには、利益を継続的に上げていく必要がある。利益を継続的に上げていくことは、難しいが、不要な資産を売却などし、少しずつでも利益を上げ、好循環な経営を行いましょう。
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