車両制限令とは
一般的制限値を超過した車両(車両制限令違反車両)の通行は、道路に大きな損傷を与えたり、事故の際には重大な結果を招く危険性があるため、道路法及び車両制限令で、道路の構造を保全し、交通の危険を防止するため、道路を通行する車両の大きさや重さの最高限度を定めています。
車両の幅等の最高限度
幅 | 2.5m |
総重量 | 20t 25t(高速自動車道、重さ指定道路) |
軸重 | 10t |
隣り合う軸重の合計 | 軸距1.8m未満 18t(1.3m以上かつ軸重がいずれも9.5t以下の場合19t) 1.8m以上 20t |
輪荷重 | 5t |
長さ | 12m |
最小回転半径 | 12m |
上記規定にかかわらず
バン型のセミトレーラ連結車 タンク型のセミトレーラ連結車 幌枠型のセミトレーラ連結車 コンテナ 自動車の運搬用のセミトレーラ連結車 フルトレーラ連結車 | 総重量 | 36t(高速自動車国道) 27t |
セミトレーラ連結車 | 長さ | 16.5m (前後方にはみ出していないもの) |
フルトレーラ連結車 | 長さ | 18m(前後方にはみ出していないもの) |
国際海上コンテナの 運搬用セミトレーラ連結車 | 総重量 | 44t以下で国土交通省令で定める値 |
国際海上コンテナの 運搬用セミトレーラ連結車 | 軸重 | 11.5t以下で国土交通省令で定める値 |
国際海上コンテナの 運搬用セミトレーラ連結車 | 長さ | 16.5m以下で国土交通省令で定める値 |
これらに違反すると道路法(車両制限令)により罰せられます。
車両制限令の違反
車両制限令の違反は、罰金・懲役等の刑事罰のほかに、高速道路会社に よる大口・多頻度割引の停止等の対象となることがあります。

罰金・懲役等の刑事罰
「罰則」は、違反した運転手ばかりでなく、事業主体である法人または事業主も、同じように科されます(両罰規定)。
主に道路管理者から警察へ「告発」された場合に罰せられます。
- 車両の通行が禁止または制限されている場合、これに違反して通行させた者、許可条件に違反した者は6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金(道路法第103条第4項)
- 道路管理者または道路監理員の通行の中止などの命令に違反した者6箇月以下の懲役または30万円以下の罰金 (道路法第103条第5項)
- 車両の幅、長さ、高さ、重さ、最小回転半径などで制限を超える車両を道路管理者の許可なく通行させた者、または許可条件に違反して通行させた者は100万円以下の罰金(道路法第104条第1項)
- 特殊な車両を通行させるとき、許可証を備え付けていなかった者は100万円以下の罰金(道路法第104条第2項)
- 車両の幅等、個別的に制限されている道路に車両を通行させて、通行の中止、総重量の軽減、徐行などの道路管理者の命令を受けながら、それに違反した者は50万円以下の罰金(道路法第105条)
- 法人の代表又は法人若しくは人の代理人、使用人その他従業者が、違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人または事業主に対しても同様の罰金を科する(道路法第107条)
大口・多頻度割引の停止
大口・多頻度利用している利用者を対象としたETCシステムの利用を前提とする高速国道等の通行料金の割引が停止されます。
車両の幅等の最高限度を超える場合はどうすればいい?
特殊車両通行許可申請を行わなければなりません。
特殊車両通行許可申請とは?
特殊車両通行許可申請は、特車申請とも呼ばれ、一般的制限値を超える車両で道路を走行するときは、車両の諸元、積載物の内容、通行経路、通行の日時等を所定の書類に記入し、道路管理者に申請を行い、 許可証の交付を受けることで、許可された経路を走行することができます。
特車申請の仕方
- 特殊車両通行許可 ユーザーID登録方法(ユーザーID登録すると登録された情報が毎回反映される)
- 特殊車両通行許可 積載貨物情報入力(運ぶ積載物自身の幅、高さ、長さを入力)
- 車両情報登録メニュー入力(車検証などを参考にして車両の名称などを入力)
- 車両諸元説明情報入力(車検証などを参考にして車両の幅、高さ、重量などを入力)
- デジタル地図(地図から通行経路を入力)
- 交差点番号(交差点番号から通行経路を入力)
- 保存方法(特車申請を途中で保存する方法)
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