運送会社の行政処分

貨物運送事業法関係

運送会社の行政処分とは?

監査の結果、法令違反のあった場合、違反の内容などにより、運送事業者に対して科される処分のことです 。

行政処分の種類は3種類

車両使用停止
・事業停止
・許可取消

違反の内容などにより、運送事業者に対して科される処分が変わってきます。

車両使用停止

車両使用停止は処分日車数制度ともいわれます。

車両使用停止は一定期間、緑ナンバーを運輸局へ返納する処分です。

緑ナンバーを返納するので、返納している期間は車両を使用することができません。

処分日車数制度が適用される違反は

いろいろな違反が処分日車数制度が適用されます。下記で確認できます。

貨物自動車運送事業者に対し行政処分等を行うべき違反行為及び日車数等について

処分日車数制度が適用され その後3年以内に再違反をした場合は、処分日数が2倍になるものもあります。

処分日車数と所属する事業用自動車数

処分日車数と所属する事業用自動車の数によって車両の停止数が変わってきます。

例えば、処分150日車のとき、営業所当たり、

配置車両数
5両の場合は、車両停止 2両   (✕75日)
10両の場合は、車両停止 5両 (✕30日)
100両の場合は、車両停止 15両 (✕10日)

事業停止

悪質な違反行為、または重大な違反行為があった場合、営業停止という処分で、処分期間中は運送業を営めなくなります。

事業停止処分になる違反は?

・整備管理者選任なし
・運行管理者選任なし
・全ての車両について定期点検整備が全て未実施
・名義貸し
・事業の貸渡し等
・検査拒否、虚偽の陳述等
・運転者の勤務時間,乗務時間に係る基準を著しく遵守されていない
・点呼を全く実施していない

他に違反点数の累積により事業停止となる場合があります。

違反点数累積による事業停止

違反点数制度は「10日車までごとに1点」

事業停止処分行う場合処分対象営業所
3年間の累計点数が
・30点以下
・270日車以上の処分日車数を受ける場合
当該違反営業所
3年間の累計点数が
・31点~50点
・180日車以上の処分を受ける場合
当該違反営業所
3年間の累計点数が
・51点~80点
当該違反営業所等の所在する管轄区域内の全ての営業所

①から③までの処分対象営業所の事業停止期間は、処分日車数に応じ、次の表のとおりとなります。

許可取消

許可取消とは?

運送業の許可の取消処分です。運送業の許可がなくなり、運送業を営めなくなります。

許可の取消処分

事業停止処分を過去2年間に3回受けていた事業者が

・3年間の累計点数が30点以下270日車以上の処分日車数を受ける場合
・3年間の累計点数が31点~50点180日車以上の処分を受ける場合
・3年間の累計点数が51点~80点

処分になった場合

違反点数

一つの管轄区域に係る累積点数が81点以上となった場合

命令に違反した

自動車等の使用停止処分、事業停止処分又は、自動車検査証の返納の命令、 緑ナンバーを運輸局へ返納命令に違反した場合

3年以内に同一の違反

事業停止処分を受けた事業者が、当該行政処分を受けた日から3年以内に同一の違反

3年以内に同じ命令を受け、当該命令に従わなかった

当該行政処分を受けた日から3年以内に同じ命令を受け、かつ、当該命令に従わなかった場合

  • 事業計画に従い業務を行うべき命令
  • 安全管理規程の変更命令
  • 安全統括管理者の解任命令
  • 輸送の安全確保の命令
  • 公衆の利便を阻害する行為等の停止の命令
  • 事業改善の命令
  • 運送に関する命令

許可がない旅客運送

許可がない旅客運送を行い、自動車等の使用停止処分を受けた事業者が、当該行政処分を受けた日から3年以内に同一の違反をした場合

運輸開始期限に違反

許可条件の運輸開始期限に違反して運輸の開始を行わず行政処分等を受けた事業者が、その後も運輸の開始を行わない場合

所在不明事業者の事業を行っていない

所在不明事業者であって、相当の期間事業を行っていないと認められる場合

欠格事由

法第5条各号(欠格事由)のいずれかに該当するに至った場合

安全確保命令違反

確保命令通達というに該当したことにより輸送の安全確保命令を命じられた事業者が、当該命令(特定の違反項目に限る。)に従わなかった場合

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