減価償却費【中古トラック】

労務、経理関係

新車のトラックと中古トラックの耐用年数の計算方法が違います。中古トラックを購入する場合には減価償却費を理解しましょう。

耐用年数とは・・・減価償却の処理のために決められた目安期間

新車トラックの場合

自家用トラックの耐用年数

ダンプ式のトラック            4年
その他のトラック5年

業務用トラック耐用年数

小型貨物自動車(積載量2トン以下)3年
その他の小型自動車(排気量2L以下)3年
大型乗用車(トラック)(総排気量が3L以上のもの5年
その他のトラック4年
乗合自動車(バス等)5年
自転車・リヤカー2年
被牽引車(トレーラー)4年

中古トラックの場合

耐用年数が過ぎている

上記の新車トラックの耐用年数を過ぎている場合の、耐用年数の計算方法

法定耐用年数 × 20% = 中古トラックの耐用年数

耐用年数・・・5年
経過年数・・・6年
を購入した場合

5年 × 20% = 1年

2年未満の場合は一律2年となるため、この中古トラックの耐用年数は2年ということになります。

耐用年数が残っている

耐用年数が残っている場合の、耐用年数の計算方法

(法定耐用年数 – 経過年数) + 経過年数 × 20% = 中古トラックの耐用年数 

耐用年数・・・5年
経過年数・・・2年
を購入した場合

(5年 – 2年)+ 2年 × 20% = 3.4年

小数点以下は切り捨てになるため、耐用年数は3年となります。

耐用年数が計算出来たら減価償却の計算をします。

減価償却費の計算方法

減価償却の計算方法は、定額法と定率法の2種類があります。

定額法とは?

購入価格を耐用年数で割り、毎年、一定の減価償却費として計上することです。 (最終的に資産1円として計上する)

購入価格 ÷ 耐用年数 = 原価償却費

購入価格 ¥3,000,000
耐用年数 3年

3,000,000 ÷ 3 =1,000,000

1年間1,000,000円の減価償却費となります。

定率法とは?

初期に多めの減価償却することです。 年数が経つにつれて償却額が下がっていきます。

(購入金額 - 減価償却済みの金額の合計)× 定率法の償却率 = 原価償却費

また「保証率」というものもあらかじめ決まっており、元となる資産価値が保証率から割り出された金額を下回った場合、定額法に変更します。

定額法に変更し、 償却率から改定償却率へ変更します。

平成24年4月1日以後取得

耐用年数定率法の償却率改定償却率保証料
2年1.000
3年0.6671.0000.11089
4年0.5001.0000.12499
5年0.4000.5000.10800

購入価格 ¥3,000,000
耐用年数 3年

保証率0.11089 償却率0.667 改定償却率1.000

1年目  3,000,000 × 0.667      = 2,001,000
2年目 (3,000,000-2,001,000)×0.667 = 666,333
3年目 (3,000,000-2,667,333)×0.667 = 332,667

償却保証額(3,000,000×0.11089)=332,670 
を下回ったので3年目は定額法に変更します。

3年目  (3,000000-2,667,333)×1-1= 332,666

上記の計算となります。

中古トラック購入のコツ

定率法を使用すれば耐用年数が2年の場合

耐用年数定率法の償却率
2年1.000

1回で減価償却費として計上できます。

耐用年数 5年の場合

(60ケ月 – 31ヶ月)+ 31ヶ月 × 20% = 35.2ヶ月

35.2ヶ月 = 2.93年

小数点以下は切り捨てになるため、耐用年数が2年です。

31ヶ月 = 2年7ヶ月経過している中古トラックは、1回で減価償却費として計上できます。

耐用年数 4年の場合

(48ケ月 – 16ヶ月)+ 16ヶ月 × 20% = 35.2ヶ月

35.2ヶ月 = 2.93年

小数以点以下は切り捨てになるため、耐用年数が2年です。

16ヶ月 = 1年4ヶ月経過している中古トラックは、1回で減価償却費として計上できます。

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