大口・多頻度割引制度とは
大口・多頻度利用している利用者を対象としたETCシステムの利用を前提とする高速国道等の通行料金の割引制度です。
即時告発とは
悪筆な違反者、重量が基準の2倍以上の場合、即時告発の場合一部割引停止になってしまいます。
特殊車両通行許可を受けた車両は、(許可を受けた車両重量-車両総重量の最高限度)+車両総重量の最高限度×2以上の違反は即時告発の対象となります。
例
総重量の最高限度 25t 総重量30t 特殊車両通行許可あり 総重量違反の計測値 52t (30t-25t)+25t×2=5t+50t=55t 今回総重量違反の測定値が52tは55t以内の違反なので即時告発となりません。
違反点数
指導警告 3点 措置命令A 5点 措置命令B、C 15点 即時告発相当 30点
累積期間
違反点数の累積期間は2年間
違反点数の累積
30点 講習会等による指導 60点 一部割引停止(1か月) 90点 一部割引停止(2か月) 120点 一部利用停止(1か月) 150点 一部利用停止(2か月)
60点、90点、120点など、累積点数に達するごとに割引停止措置等が適用
1度の集計で120点になった場合、一部割引停止措置(1か月+2か月)+一部利用停止措置(1か月)が適用(60点、90点、120点の措置がすべてが反映されます。)
違反点数は事業者単位で2年間累積するため、割引停止措置が適用されても点数はクリアにはなりません。
【措置の内容】
契約者のカード一部 法人の場合 違反した事業所・支店
事業協同組合 違反した利用者の所属する組合員のカード全部
契約者のカード全部 法人の場合 法人全体
事業協同組合 組合全体
全部割引停止措置の適用は、一部割引停止期間中に一か月に10点以上の違反
全部利用停止措置の適用は、全部割引停止期間中に一か月に10点以上の違反
契約資格取消の適用は、全車両利用停止期間中に一か月に10点以上の違反
【違反点数累積期間 例】
2年間の累積期間のため(令和1年度4月~令和2年度3月まで)2年間を設定する。
令和1年度で60点の違反をし、令和2年度で60点の違反をしているため、令和3年度の初めは、令和1年度の60点の累積が消え、令和2年度の60点が累積になります。累積期間は2年間なので4月になると前々年度の累積はなくなります。
【点数基準】
指導警告 措置命令の発出基準に至らない違反
措置命令A 法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所から流出させる行政処分
措置命令B 法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所まで移動し当該車両の諸元を車両制限令に規定する制限値(許可を受けている場合その許可値)以下になるよう、積荷貨物の分割等により軽減させる行政処分
措置命令C 法定速度を遵守し、可能な限り低速で走行のうえ、指定する場所まで移動し、必要な通行許可を受けるまでの間、当該車両をその場に留め置く行政処分
【単車、セミトレーラ、フルトレーラの特例車種以外のもの】
【セミトレーラ、フルトレーラ(特例車種)】
注意点
違反点数は、事業者で2年間累積するので組合加入の有り無し関係ないので、組合Aで違反をして脱退して、組合Bに再加入した場合でも、累積した違反点数はそのままです。
ETCコーポレートカードではなく、現金やほかのETCカードで支払いを行った走行時の違反も「カード利用者」となるので、車両制限令違反をした場合、割引停止措置等になります。
まとめ
平成29年度に大口・多頻度割引停止措置等の見直しがされて、車両制限令違反に対し非常に厳しくなりました。違反点数、累積期間、違反項目が見直されました。違反をして「知らなかった」ではすまされません。大口・多頻度割引停止措置がされてしまったら、高速料金が高額になり、経営を圧迫しますし、事業協同組合の場合、他の会社にも迷惑をかけてしまいます。車両制限令違反をしないよう気を付けましょう。
コメント